これをしないと 水道が凍結する ?! 忘れずに閉めましょう!
※補足(2024年4月に追記)
この記事は、【私たちの活動エリアにお住まいの方が、凍結トラブルに遭わないように】という目的で書かれており、3つに分けて投稿した記事の内の1つ目となっております。
この記事を書いて初めて公開したのは2019年の10月です。
それ以降、毎年、冬の水道凍結の時期になると、全国各地から、驚くほどたくさんの方がこの記事にアクセスして下さっています。
この記事へのアクセスが一気に増加するのは、強烈な寒波が来て、水道凍結の修理依頼の電話がひっきりなしに鳴るようになる時期なので… 恐らく、【水道凍結】というキーワードで検索をされてこの記事に辿り着いて頂いているようですね。
この記事でご紹介しているメインの内容は、水道凍結しないように【冬が来る前にしておくべきこと】についてです。
初雪が降る頃の時期までに読んで実践して頂きたい内容を書いた記事なので、すでに凍結してしまって、困ってこの記事に辿り着いた方にとっては、本当に知りたい情報は少ないかも知れませんが、建物と水道管の構造的な部分にも触れていますので、参考にはなるかと思います。
そして、みなさんが水道凍結を経験しなくて済むようにするには、この記事を含む3つの記事の内容を理解した上で、ご自分の住む建物にてご自分にて予防を実施して頂く必要があります。
2つ目、3つ目の記事へのリンクをご用意しました。お時間のある時に読んで頂ければと思います。
では、1つ目の記事の本編をどうぞ
ここからが初稿(2019年10月)です。
今年もまた、寒い季節がやってきますね。
去年(2018年)は猛烈な寒波が来て、あちこちで水道が凍結して、当店を含め、水道関連の業者が手一杯になり、全てのお客様に対応できなくなり、どこも常に予約でいっぱい、キャンセル待ち…ような事態が起きました。
あぁ、なんだ、水道凍結の話かぁ・・・うちは毎年凍結しないから大丈夫!なんて思って、何も対策されていない方もいらっしゃるかも知れませんが、実際に凍結を経験されてしまう方は毎年必ずいらっしゃるんです。
うちは誰かしら家にいるから、一日中暖房をつけているから大丈夫とおっしゃっていた方でも、凍結してしまったケースがあります。
そうです、お部屋の中が暖かくても、別の所で凍結してしまうことがあるからです。
凍結を経験された方も、されなかった方も、【最低限知っておいた方がいいこと】というのがあります。
今回は、その【最低限知っておいた方がいいこと】についてのお話です。
私たちが実際に凍結修理のご依頼を受けてお伺いした先では、これはお客様ご自身で予防することができたのになぁ・・・と思うことがあります。
ご存じない方のために、次からご自分で予防できるように、説明をさせて頂きます。
ご存じの方にとっては、何てことない当たり前な情報かもしれませんが、基本のキの部分ですので、今回ご紹介してみようと思います。
私も皆さんも、凍結トラブルは経験しないことが一番いいに決まっている!
ご自分の住む家と照らし合わせて、きちんと確認して、凍結トラブルゼロを目指しましょう!
あ!今回の内容は、高層マンションにお住いの方には該当しない内容が多いのですが、参考になる内容もあると思いますし、離れて生活されるご家族やお友達にも広めて頂くのもアリだと思いますので、ぜひここで戻らずに見てみてくださーい!
これをしないと 水道が凍結する ?!
まず初めに、この写真。
こういう四角い窓みたいなやつ、見たことありますか?
樹脂製のものが多いですが、昔は金属製でした。
↑ これです、これこれー!
戸建住宅やアパートなどの建物の外周を見てみると、あると思います。
外壁の下、基礎部分の壁に窓のようにあって、点々とぐるっと一周、配置されていると思います。
これは、通気口や換気口と呼ばれていて、床下の空間に外気を取り込んで換気をするための窓です。
最近では、台風や大雨の時に、河川が氾濫してしまって、床下に水が入ってこないように、土嚢でこの換気口を外から塞いで水が入らないようにする!な~んて話題もテレビで紹介されていましたよね。
この換気口の中は、皆さんが生活しているお部屋の、床の下部分になります。
居住スペースの換気は換気扇を回したり、窓を開けてしますが、床の下だって湿気がこもればカビが生えますし、木造部分に悪影響が出ますから換気をする必要があります。
雪のない季節は、基本的には開けっ放しだと思います。
そのまま忘れてしまって、閉めずに冬が来て、雪が積もって見えなくなってしまって・・・存在すら忘れてしまうと・・・水道凍結の危険性が急上昇します。
床下に潜った経験のある方はどれくらいいらっしゃるのでしょうか。
少ないと思いますが、床下の高さがあってとてもわかりやすい構造の建物の床下で撮った一枚がこれです。
奥にまぶしく見えているのが内部から見た換気口ですね。上には断熱材があって、そのさらに上は床板になります。
この場所は、洗面脱衣場のボイラーのすぐ下の位置なのですが、写真の左手側に縦に走る3つの管が見えますか?
中央寄りのヒョロヒョロした細ーい管は灯油の管、その左側の白いカバーに覆われている管は水道の管、その左側の暗めの銀色の管は水落しの時に操作する水抜栓の本体です。
そうかぁ、水道って床の下から来てるんだぁ…と思いましたか?
北海道のような寒冷地では、ほとんどの建物で、床下から水道管が立ち上がって来ています。
水はどうやって届いている?
皆さんの家には、どうやって水が届いているのか、ご存じでしょうか?
水道管の本管は道路の下にあります。
道路の下に埋められている太ーい水道管から、各建物へ枝分かれして分配されています。
わかりやすく、図にしましょうか。
手作り感満載ですので、縮尺などの細かい所は目を瞑ってくださいね。
道路の下の本管から分岐した水道管は、土の中を通って敷地の中に入ってきます。
水道メーターのボックスがありますが、開けて覗くと、水道管はフタから1mくらい深い所にあるはずです。
当然、このメータボックスのフタも、開けっ放しにしておくと、そこで凍結してしまいますので、必ずしっかりと閉めて下さいね。
水道の管は、寒冷地ではない一般地では地表から30cm程の深さに埋められていますが、寒冷地では地表に近すぎるとそこで凍ってしまうため、気温の影響を受けないくらい深い所に埋める必要があります。
つまり、地中深くに埋められた水道管の水は凍りません。
そのまま凍結しない深さで土の中を通って、建物の基礎を貫通して建物内部へ来て、水が必要な場所まで来たら、上方向に立ち上がって床下を通って床の上に来ているんですね。
このように、寒冷地ではほとんどの場合、水道管は床の下、地下から入ってきます。
換気口が開いていると…
では、ここで床下の換気口が全開だった場合、どうなるでしょうか。
床下に外気が入ってきますから、床下は建物の外と同じくらいの気温になります。
いくらお部屋の中で暖房をつけていたとしても、床下が屋外と同じ気温だったら、床の下部分+地中の地面から近い部分で水道管が冷えて凍ってしまいます。
部屋の中の水道は凍っていませんが、部屋に入ってくる前の大元が凍ってしまいますので、全ての水もお湯も出てこない…といった状況ができあがります。
ずっと誰かしら家にいて、暖房も付けていたのに、突然全ての水もお湯も出なくなってしまった…というような場合、可能性の一つとして、床下などの立ち上がり管が凍っていることが考えられます。
過去に凍結修理で呼んで頂いて、お客様宅の床下に潜ってみたら、床下なのに雪が積もってますよー!なんてこともありました。
吹雪いている時は換気口から入り込んだ雪がたまって、水道管が埋まってしまう事だって起こり得ます。
建物の周りに高く雪が積もってしまうと、あとから換気口を閉めに行くなんてことも難しくなるので、雪が降る前の今の時期に全ての換気口をしっかりと閉めておくことが大事です。
これは、最低気温が-4度前後の時期には十分な凍結予防の対策になります。
当然、気温がもっと低ければ、換気口を閉めていても凍結してしまうこともあります。
強烈な寒波が来れば、気温が-10度よりも下回ることもありますし、江別市では-25度くらいまで冷え込む日もありますので、換気口を閉めていても床下が冷えて凍結してしまうことはあります。
過去にそういった経験がある場合には、ただ単に換気口を塞いだだけでは予防できませんので、全ての換気口の部分を発砲スチロールなどの断熱材で塞いでおくか、前もって凍結予防のヒーターを水道管に巻き付けておいて冬の時期は通電しておくなど別の対策もあるにはありますが、
床下がどんなに冷えようとも、換気口が開いていようと、【床下の水道を凍結させない一番効果的な方法】が1つあります。
それが、【水落とし・水抜き】です。のちの記事にて詳しく書こうと思います。
換気口を閉めておけば水落としをしなくていい…ということではありません。
一般地の住宅には設置されていなくて、寒冷地の住宅に必ず設置されているものが【水抜栓(ミズヌキセン)】です。
建物内の水道のパイプの中の水を捨てて空っぽにするための装置です。
最高気温が-4度以下になる日が連続で続くような時期は毎年ありますが、-4度を下回る日が続くようなときは水を落として凍結しないようにしましょうと、一般的に言われています。
【強烈な寒波が来る】とか、最高気温も最低気温もマイナス2桁になるような日は、都度、水を使用しない時は水を落とすようにしましょう。
パイプの中に水がないのですから、凍結しようがありません。
夜寝る前に水落とし状態するとか、日中でも水を使用しない時は水落とし状態にするような工夫が必要です。
毎日、天気予報に注意を向けて、次の日の予想気温を確認して、水を落とすべきかを判断しましょう。
まとめると、換気口が開いていれば高い確率で水道凍結してしまい、換気口を閉めれば凍結しにくくなりますが、万全ではないので、気温に応じて水を落として対策する必要がある、ということです。
別の構造の建物の場合
戸建住宅で、床下収納などを出せば床下に入れる場合は、ここまでご紹介したように床下に直接行って修理ができますが、床下収納が無かったり、こういった構造になっていない建物も沢山ありますよね。
例えば、アパートなどでもよく見かけますが、一階部分や床下が物置や車庫になっている建物。
当然、ガレージのシャッターが開いていれば、保温材が巻いてあっても凍結してしまいます。
【保温材は凍結させないためのもの】ではありませんので、巻いてある=凍らない、と勘違いしないでくださいね。
そんな素晴らしい効果の素材がこの世に存在するのであれば、毎年困らずに済むのですが…
保温材が巻かれていても気温が低ければ普通に凍ります。
保温材は凍結しにくくするための物でなのですが、「極寒の中、裸でいるよりはジャンパーを着ていた方が凍えてしまうまでの時間が延びる」位のイメージでいて下さい。
ジャンパーを着ていても極寒の中に何時間も動かずにいれば、そのうち凍えてしまいますよね。
また、一階のお部屋が空き部屋で、その上の階に住んでいらっしゃる場合は、下の空き部屋部分を通ってくる箇所で凍結してしまうケースもありますので、そういったケースで修理をする際は、大家さんや管理会社さんに事前に連絡して頂いて、下のお部屋を開けて中に入るための鍵を手配して頂く必要があります。
今回ご紹介した内容にほとんど関係ない建物は、高層マンションです。
高層マンションの場合は、共有部のパイプスペースを通ってお部屋に水が入ってきますので、下のお部屋がどうこうとか、床下スペースがどうこうとかは基本ありません。
ただ、お部屋の中や天井裏が冷えれば凍結することはありますので、一日以上留守にする際はしっかりと水落しされた方がいいですね。
高層マンションで水道管が凍結したのち破裂して、下の階全てに漏水しているのに家主が留守で部屋に入れない!管理会社にも連絡がつかない!誰も何もできない!なんていう地獄のような最悪のケースも起こり得ますので、高層マンションにお住いの方でも油断は禁物です…
まとめ
まとめるほど複雑なことは書いていませんが、今回は至極単純に換気口がある建物は冬の間はしっかりと閉めましょう! そして水落としをしましょう!という内容でした。
水道の凍結は、水の性質と、建物の構造と、水道が凍結してしまう仕組みを理解して、それぞれの建物の構造と気温に応じて、ご自分で適切な対策を実施することで100%回避することができます。
まずは、ご自身が生活する家の構造を理解して、【どこをどう気を付ければよいか】を知ることが第一歩ではないでしょうか?
ご自分の生活されている建物に、換気口はあるのかないのか、毎年開け閉めの必要があるのかないのか、その確認だけでも第一歩だと思います。
正しい水落しの仕方がわからないとか、久々に触ったら水抜栓が固くて動かないとか、力一杯回したら水抜栓が壊れてしまったとか、冬の凍結関連のご相談は色々とありますが、不安な所は冬が来るまでに、早め早めに確認しておくことをお勧めします。
いざ、強い寒波が来てトラブルが起きた時には、私たちも含め、どの業者にも電話が殺到して、すぐに対応してもらえない可能性もあるからです。
インターネットで調べてもあれこれ情報が多すぎて、一体何が正しくて、何が間違いなのか、その記事を書いている人は正しい水道の知識を持った人なのか、一般の人なのか、果たして自分の家の構造に当てはまる内容なのかどうか、ご自分で判断するのは難しいと思いますし、そういったことを調べるだけでもたくさんの時間を消費してしまうのではないかと思います。
あれこれ判断が難しいという方は、私たちプロに相談して頂くのが一番確実で、心配する時間も短くて済みます!
そのために私たちが存在しているのですから。
こちらもご参照ください
→ この記事の続編 水道を凍結させない唯一の方法とは パート①
→ この記事の続編 水道を凍結させない唯一の方法とは パート②
→ ブログ記事 水道凍結 解氷作業 と 予防策について
→ ブログ記事 水落し ・ ボイラー ・ 灯油など しっかり冬支度!
札幌 江別 の水漏れ つまり 水道トラブルは
アリー便利サービスにお任せください
ちょっとした困ったもご相談もお気軽にどうぞ
お問い合わせはこちらをクリック →
アリー便利サービスは水道局指定工事店です